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朝餉と置き石

5時半に目が醒めた。
昨夜、ネタの21時半か22時だもん。
6時に下郷町、朝のアラートサイレンが鳴った。
前は会津鉄道の始発で目が醒めたものだが、近年ダイヤ改正で運行本数が削減して久しい。
会津田島から来る朝の列車が、湯野上温泉着、6:41、8:00
会津若松から来る朝の列車は、湯野上温泉着、7:21、8:30、
宿の裏手にある踏切の警報音で起こされなくなった。
出る1朝湯朝餉1
ごはんをよそってくれるジャン妻、
朝餉2飯をよそってくれるジャン妻
いつもの定番朝餉、インゲン豆煮物、鱒塩焼きと山葵漬、漬物、納豆、海苔、ラッキョウ、牛蒡と蕗と蒟蒻の煮物、味噌汁の具は茄子と冥加と冬瓜、洋風煮物は海老、揚げ、赤ピーマン、パブリカ、蕪、青梗菜、果物はメロン、ミカン、バナナ、
ガツガツと食べ終えたのが8:20ですよ。まだまだ部屋で寛げるというもの。これが「どっかの木」だと早く部屋に戻りたいのをじーっと待ってなきゃなんないからね。
朝餉3朝餉4飯1杯め朝餉10漬物朝餉6インゲン豆1朝餉7インゲン豆2朝餉8鱒1朝餉9鱒2朝餉11海苔納豆ラッキョウ朝餉12朝餉14朝餉16海苔納豆ラッキョウ朝餉15TKG朝餉17煮物1朝餉18煮物2朝餉19煮物3朝餉20煮物4朝餉21味噌汁1朝餉22味噌汁2朝餉23味噌汁3茄子朝餉24味噌汁4冬瓜朝餉25味噌汁5茗荷朝餉26洋風煮物1朝餉27洋風煮物2朝餉28洋風煮物3朝餉29洋風煮物4朝餉30洋風煮物5朝餉31洋風煮物6朝餉32洋風煮物7
朝餉33お替りをよそってくれるジャン妻朝餉34飯2杯め朝餉35果物1朝餉36果物2蜜柑朝餉37果物3メロン朝餉38果物4バナナ朝餉39終了早いねぇ
出る前
9:45、バタバタを急いで荷造りしてたら廊下から女将さんの声がする。
来客か?それも小さいお声じゃないのだ。何がおきてる?
出たら女将さんが廊下に立って窓を開けて駐車場を見て、前だの後ろだのそこで切り返すだの、教習所の教官みたいなことをやっていた。
「何してるんです?」
女将さんは困ってるように微笑まれた。お客さんのコンパクトカーが1台、宿の敷地内駐車場内から出れないのである。同じところを行ったりきたり往復したり、切り返しを何回も繰り返してるけど出れないのだ。運転手さんを見たらもういいトシしたお爺さんだった。
私のくるま以外は皆出てっちゃっていなかった。
帳場に行ったら、公道に出れないくるまの同行者がいてこれまたいい御年のお爺さん、荷物を積めないでいた。デカい荷物が2つ、宿の上がり框にデンと置いてあるのだが、土間に置けばいいものをスリッパの上にデンと置いてあって、その前の土間には私らの履物が2足置いてあるんだよ。
「荷物退けてくんないかな。履けないじゃないか」
「あ」
あ、じゃないっての。
私は靴を履いて外に出た。駐車場に廻った。コンパクトカーはまだ出るに出れないでいる。切り返す過程でこっちにぶつけられたらかなわんので私は先に宿前へくるまを移動させた。
どっかで上手くいったみたい。安堵と少しばかりの歓声で、そのくるまは出ていった。
出てったら私は心ないことを言った。
「〇〇〇〇め」
「そう言うこと言わないのっ」
「〇〇した方がいいんじゃねぇか。でないと・・・」
「いいからもう」
苦笑いする長男さん。この人(私のこと)はこういう悪態をつくひとだったのかという表情だった。
次回予約も押さえたが少し先で、紅葉シーズンの秋は何処も満室だそうである。どっかの木やF山より予約が取り難くなってきた。
出る2出る3
さて、これだけなら、昨日の宿入りと晩餐記事にくっつけて終わるボリュームですが、敢えて2回に分けたのは、私がさきほどの高齢者ドライバーさんのことを「ヘタクソ」「返納した方がいい」と心無い悪態を放った報い?を受けたからであります。
宿を出て国道に上がり、A沼産業株式会社のGSで補給してさぁ真っ直ぐ帰ろうと。会津西街道を快走した。
道の駅たじまを過ぎてから県境を越える上り坂になる。山王大橋を渡ってしばらくした辺り、前方車線真ん中に何やら落下物があるのに気づいたが既に遅し、踏まないよう跨ぐのが精一杯だったのだが、ガリガリガリ、車体底から異様な衝撃が走った。
「!!」
あ、やっちゃったか。
「その先路肩に停めてっ」
ハザード点滅させて停車した。

まず、タイヤを見たが、大丈夫だった。ではあの異様な音は車体の底を擦った音か。石が落ちてた場所に戻った。
「何だぁこの石は?」
落石2
これは山の斜面から転がってきた石じゃないな。
産廃業者か土壌を運んでて落っことしたんだろう。
ジャン妻が「何の石かしら?」覗き込んでいるところ。
落石1
後から来るくるまは減速して避けてた。人が歩いてないこの山道で、カーヴでハンドル切ったらジャン妻がが突っ立ってたから慌てて減速したんだろう。先に石に気が付いてないと思う。
その先には私のくるまがハザード点滅して停まってるんだから「アイツ、やっちゃったんだな」ってのがバレたに決まってる。
「俺が先に擦ったから後から来るてめぇらは事なきを得たんだぞ」と言いたい気分である。
「この石、退けといた方がよくない?」
私もそう思うが、こっちが先に接触して犠牲になったのが気に入らない。誰も人がいないのをいいことに言い放った。
「このままにしときたいね」
そう言いながら路肩に移した。

さて、この場にずーっといるわけにいかない。
だがくるまの底部が気になる。
地元ディーラーの担当者が「弊社の営業所に連絡してウチが指定する修理工場で修理しないと云々」とか何とか言ってたのを思い出したのよ。
くるまに戻って地元のディーラーに電話した。「会津から栃木に抜ける山間部の国道で落石を跨いだ。どっか近くの営業所で応急処置をして欲しいのだが・・・」
この「石を跨いだ」が、落石にでくわした、ぶつかった、かのように伝わったがさにあらず。踏んではいないけど跨いで擦ったんだ。
実際は別の石を踏んでいます。その石は割れてた。
地元ディーラーは担当者が不在で、電話に出た女性にこの街道筋に近い営業所を検索して貰ったのだが。
「いちばん近い営業所ですと・・・」
「何?郡山か宇都宮北だと?」
近くともいえないがそこしかないそうだ。那須や大田原、矢板辺りには無かった。じゃぁ様子を見ながらゆっくり走行して宇都宮まで持ってくしかないな。
「宇都宮にするから営業所に伝えておいてくれないかな」

車体の底を覗いたらパンクしてないし洩れてもいないので、では宇都宮に向おうとスタート、坂を上った。
山王トンネルを抜けたら下り坂になるのだが、何だかカサカサ音がするのである。スピードを上げると音が鳴る。
途中、道の駅しおばらでWC休憩、そこでも下を覗き込んだが特に異常は見られなかったのだが。
西那須野塩原ICから東北道に入って80kをキープ、いつから制限速度120kmになったんだ。
オカシイ、どのくるまも私を追い抜いていく。軽にまで抜かれた。
矢板ICで下りて、4号線を片岡、宝積寺、蒲須坂、氏家と南下して、入り難かった宇都宮北営業所へ滑り込んだ。ディーラーからは「宇都宮営業所に連絡しておきました」と一報が入っている。

「伺っておりますこちらへどうぞ」
通された待合はこんな感じで、地元のそうだがホテルのロビー、ラウンジみたいである。
宇都宮1
ガタイのいい営業マンが来て、
「落石に遭ったと言ってましたが」
「跨いだんですよ」
くるまが高々とUpされていた。下から覗き込んだ。へぇ、くるまの底ってこういう風になってるんだ。アンダーカバーが裂けて落ちかかっている。
中を覗いたら、エンジンオイルのバルブが傷ついていた。
走行中に何か音がすると思ったらアンダーカバーが破れて落ちそうになり、それが走行する風に煽られてパタパタしてた音だったのか。なるほど軽ですら追い抜いていくわけだぜ。後方を走るくるまからはそのパタパタが見えたのだろうよ。
幸い、走行に支障をきたすほどのものではないらしい。
宇都宮2
「カバーは全て外します。外すことで若干水が入る可能性はありますが。」
「今日はもう降らないだろうし。真っ直ぐ戻ってディーラーに出しちゃうから。」
「カバー処分しちゃっていいですよ」(ジャン妻)
「カバーを持ち込むことで事故の証明にもなりますので、袋に入れますので地元のディーラーにお持ちください」
それがこれですよ。これを後部座席シートを倒した状態で上に載せて運んだの。
宇都宮3地元
これは夕方に滑り込んだ地元ディーラー、その場で預けたわけですよ。その場で修理できないので工場に廻すって言ってたね。
ディーラーは1国沿いにあるんだけどバスが1時間に2本しかないのでタクシーで帰ったのよ。
さて、修理費を保険適用するか自費にするか。くるまの保険はジャン弟が長年勤める大手保険会社なので電話してみた。
「石を踏んだぁ?」
「踏んでない。跨いで擦った」
「警察は?」
「呼んでない」
「呼ばなかったの?事故証明は?」
「だって会津の山ん中で、警察なんてないモン」
いちばん近い警察、交番、派出所は南会津警察荒川駐在所と那須塩原警察署塩原交番だった。そこから山王峠までスッとんできてきくれたかなぁ。
「それだと事故証明にならないしなぁ。聞いてみるけど大分、保険の査定が下がるよ」
保険料が高くなるってことだな。
なるほど、確かに事故証明にはらなない。落ちてた石に擦っただけで、物損でもないし。
「痛い出費だが、今回は自費かなぁ」
こういうときでもジャン妻は前向きにしか言わない。「あの程度で済んでよかったと思いましょう」って。
そしたら例の中古車BMの開いた口が塞がらないニュースが出たわけですよ。
BM
業界ではよくあることなのかね。ウチのディーラーメーカーだって2021年9月に不正車検が発覚しているからね。増加する仕事量に対しエンジニア人員の増強が追い付かず、慢性的な高負荷状態であったにもかかわらず、会社が適切な対応をしてこなかったことに要因があった・・・
「現場の疲弊と物言えぬ社内風土か・・・ウチは?」
「ウチはそんなことないわよ」
「物言えぬ私」
「何処がよ」
ところが何も途中経過を言ってこないので、こっちから電話してどうなってんのか、概算で幾らかかるのか聞いたよ。
だいたい16万円だって。自費にすることにした。
地元の営業所1
引き取りに行ったのが29日(土)で、営業担当者と話したのが、前のテーブルの石を指して、「こんな石だった」
地元の営業所2
「こんな感じの石でしたか?」
「あれは絶対に自然の石じゃない。先に峠を越えてった産廃トラックか何かがオトシてったんだろうよ」
営業さんは私が言うところの「誰かのせい」を否定はしなかった。営業だから、顧客が頑として言い張ってるのを否定はできないよね。
そして修理明細を見たら、ざっと主だったのは、
エンジンアンダーカバー、リヤカバー、フロアカバー、オイルパン、シールパッキン、オイルバルク、その他、部品代がおよそ51983円、技術料がおよそ113358円、総計165341円!
電話で言ってたとおりの値段だな。その場でカード決裁してた。
「いつ落ちるの?」
「来月、いや、再来月かな?」
「何でそんなにかかるんだ?」
「クレジットだからよ」
戻ってきたくるま
「キレイになったなぁ」
「洗車してくれたんでしょう」
私は自分で洗車というのをしたことのない人間であります。洗車なんて水の無駄だと思っている。あまりの汚さに蕎麦宿の主人が見かねて、息子さんと2人で洗車してくれたことがある。私はキレイになったのにすらまったく気が付かなかったのだ。
くるまがなくて2週間買い出しに行けなかったので、ビール、ウイスキー、米、調味料、WCペーパー、重たい野菜類、かさばるものを買い出しに廻った。
「アナタの発言のせいよ」
「???」
「宿を出る前、あのくるまを出せなかったお爺さんの運転を、ヘタクソとか免許返納した方がいいとか悪態ついてたじゃない。そのバチが当たったのよ」
「それでかぁ?」
「そうよ」
「まさか」
「そう思いなさいって」
「・・・」
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蕎麦宿で会津下郷クマ情報

宿の屋根に雲が舞い下りてるように見える。
筋斗雲みたいだ。正体は向いの山(又見山)にかかる雲である。
宿入り1ガスってる1宿入り2ガスってる2宿入り3ガスってる3
いっとき休耕地に見えたが、いつしか復活した水田、
「いい田んぼだワ。カエル鳴くかしら」
新日本風土記の風景みたいだ。
宿入り4宿入り5宿入り6窓が変わった1
恵明の湯、窓ガラスが変わった。サッシ窓が高くなった。
田んぼも山も垣根も青々としている時期なので、部屋からのガッタンゴーは殆ど見えない。
またダイヤ改正で本数減らしてないか。空気だけでも載せて走らせた方がいいと思うのだが。
宿入り10ガスってる4宿入り7宿入り8宿入り9
今日も満室である。明日、聞いたんだけど、年内は殆ど満室のようです。
宿入り11夕餉1開始数分前
さて、替わり映えしない風景なのと、この後もそんなに変わらない料理なので、少々脱線してみる。
福島県は令和5年5月2日に、県内全域に「ツキノワグマ出没特別注意報」を発令している。同日午前7時半頃、須賀川市勢至堂の笠松ダム近くの山に山菜採りに入った70代の男性がクマに襲われて、頭や顔、腕などに怪我を負った。男性は自力で病院に行って手当てを受けたという。
勢至堂峠
勢至堂は猪苗代湖南から294号線で南下した峠で、関ヶ原合戦の直前に上杉景勝が家康軍を迎撃する為に築いた道谷坂陣があるところだ。一度、停めて見たことがある。
道谷坂陣説明版
道谷坂陣マンガ
道谷坂陣表示
陣内部1陣内部2陣内部3陣内部4陣内部5陣内部6
陣城だから縄張がイマイチわからず、土盛りと窪みを見ただけで終わった。
このときは何も考えないで警戒しないで山ん中にズカズカ踏み込んだものだが。クマ君も出る場所だったんだね。
蕎麦宿湯神がある会津下郷でも熊の目撃情報が多いそです。
下郷町の防災無線放送他から抜粋します。県が出没特別注意報を発令してからおよそ2週間後の5月19日、17:40放送、午後5:15分頃、養鱒公園周辺でクマが目撃された。この放送ってのは、町内に流れるアラームというか、警報放送らしい。
養鱒公園で?
宿で出されるイワナ君はそこで採れるんじゃなかったっけか。

5月31日、14:40放送、午後2時20分頃、町民体育館付近で目撃された。羽鳥湖から上がってくる国道118号線が、阿賀野川を渡って国道121号に合流する手前ですな。

6月16日、16:40放送、午後4時頃、弥五島物産館付近で目撃された。物産館ってのは、弥五島よりも塔のへつりに近かったと思う。蕎麦宿から会津田島方面に向かって左にある土産物店ですよ。

放送情報とは別に、6月12日午後2時頃、下郷町大字湯野上地内の県道347号線で車を運転していた男性が、クワの木に上っている体調約80cmのクマを目撃、木の実を食べた後、近くを流れる阿賀川脇の林の中へ立ち去った。
クマが目撃された付近には住宅地や温泉街があり・・・、県道347号線ってのは、湯野上温泉のメイン通りの国道121号線から見て、阿賀野川の対岸を通る旧街道です。

6月20日、11:50放送、午前10時45分頃、大沢地区でクマが目撃された。
6月20日、15:25分、放送、午後3時頃、塔のへつり付近でクマが目撃された。へつりったら観光地ではないか。
6月21日、10:30放送、午前10時頃、弥五島字牧野付近でクマが目撃された。弥五島か。東北道で覆面に捕まったときの反則金を郵便局で支払ったな。
6月23日、16:45分放送、午後4時30分頃、またしても町民体育館付近でクマが目撃された。

そして、何と6月28日の18:20放送では、午後5時40分頃、湯野上温泉駅付近でクマが目撃されたというから驚く。駅周辺のどの辺りだろうか。
この駅チカのクマ公と、町民体育館のクマ公は同一個体ってことはないか。

それからも続く。
6月29日、16:55放送、午後4時20分頃、湯野上寄神地区内で。
7月4日、14:25放送、午後2時頃、南倉沢地内で。
7月7日、17:10放送、午後5時頃、下郷町役場付近、役場はJAとかと隣接してる側と反対側には家々とかないからね。
7月10日、17:15放送、午後4時半頃、水門地区五番所地内で。
7月11日、12:45放送、午後12時20分頃、楢原地区明地地内で。
7月13日、14:45放送、午後2時10分頃、田代地区町民体育館付近で。
7月13日、15:30放送、午後3時頃、白岩地区蟹沢地内、白岩ってのは、蕎麦宿から見て湯野上駅寄り、吊り橋に向かう踏切(白岩踏切)で、確か、阿賀野川を渡った対岸の山だと思う

7月13日、15:50放送、午後3時20分頃、沢田地区若林地内で。。
他からも、7月13日正午頃、下郷町戸赤竹ノ子下の国道400号で男性ドライバーが道路を横断して山へ入るクマ1頭えを目撃した。体長約60cmくらいだから小熊かな。
7月26日午後4時20分頃、弥五島の国道121号で、道路から西側の山林に入っていくクマ2頭を目撃、
人的被害も出ていた。7月2日午後1時頃、福島県下郷町野際新田字上ノ台の流石山(ながれいしやま)で登山客から「クマにかまれた人がいる」と119番通報があった。
南会津署によると、いわき市の60代女性が夫と2人で登山をしていたところ、体長約80cmのクマに遭遇し腕を噛まれたんだと。
近くを通りがかった別の登山客が異変に気付いて通報した。女性は防災ヘリで会津若松市の病院に搬送され、手当てを受けたそうです。
クマに注意
こうして列挙すると会津下郷町ってそこかしこにクマ、クマ、クマだらけな印象がある。森のクマさんどころか町のクマさんではないか。
同じ個体のダブルカウントもあると思うけどね。
どのレポにも「付近の皆様はクマに注意してください。また、不用意にクマを刺激しないようお願いいたします」が常套文句のようにくっついていた。猟友会に連絡したとか、仕留めたとか駆除したとかは聞かない。

私らが泊まったのは7月20日で、13日に目撃されてから1週間後である。
「ちょっとアナタ、まさか外へ出てかないでしょうねぇ」(ジャン妻)
「・・・」
雨降りそうだし。そこらでアタリマエのようにクマ君が出てきそうなので止めた。

「しかし、F山温泉近郊の比じゃないな」
「見たんだっけ?Tさん」
TさんとはF山温泉館主のこと。
「彼らは夜中にネコを探してて河原で出っくわしたらしいが、この辺りはこんだけ出てると逆に驚かないんじゃないのか」
だが、女将さんイワク、
「毎日のように放送が流れるんですよ」
毎日のように?
「見たんですか?」
「私は見てないですけど。怖いですよねぇ」
女将さんはそう言いながら蕎麦懐石の最初の一気出しを並べた。いつかクマ君を見たらネタにするから教えてくださいね。
青物胡麻和え、天然キクラゲ、蕎麦豆腐、馬刺、シラス蕎麦、枝豆、蕎麦実粥、
夕餉2夕餉3夕餉5和え物夕餉6キクラゲ夕餉7蕎麦豆腐夕餉8シラス蕎麦夕餉9馬刺1夕餉11馬刺3夕餉12馬刺4夕餉14夕餉15夕餉16
そして蕎麦サラダ、別皿のマヨネーズが多い。今日は若や次男さんじゃないし大旦那でもない。女将さんまで顧客情報が行きわたっているとはなぁ。
私の予約台帳の備考欄に「マヨ多め」って書いてあるのだろうか。
夕餉19蕎麦サラダ3夕餉20蕎麦サラダ4夕餉21蕎麦サラダ5夕餉22蕎麦サラダ6夕餉23蕎麦サラダ7夕餉24蕎麦サラダ8マヨ1夕餉25蕎麦サラダ9マヨ2
マヨ追加投入、舐めてみてわかるけど、赤いキャップのマヨじゃないかもしれない。黄色かな。カロリーオフかも。
私の舌はごまかせませんぞ。
夕餉26蕎麦サラダ10夕餉27蕎麦サラダ11夕餉28蕎麦サラダ12夕餉29蕎麦サラダ14夕餉30蕎麦サラダ15夕餉31蕎麦サラダ16夕餉32蕎麦サラダ17夕餉33蕎麦サラダ18夕餉34蕎麦サラダ19夕餉35蕎麦サラダ20生ビールがあうあう
蕎麦サラダには生ビールがあうあう。
ここまでグチャグチャにするともう手打ち蕎麦への冒涜といっていい。蕎麦なのかサラダなのか、マヨ和えなのかわかんなくなってきた。
夕餉36蕎麦サラダ21
使いきってしまった。
「この残り、飲んでもいい?」
もちろんそんなことしないけど、碗を取り上げて口に持ってったらジャン妻の眦が吊り上がった。
夕餉37蕎麦サラダ22マヨ完食とっておけばよかったと後で後悔する夕餉39岩魚2夕餉40岩魚3夕餉41岩魚4
蕎麦コロッケ、これはご飯のおかずかなぁ。
シマッタ、さっきのマヨネーズをコロッケ用にとっておけばよかった。
夕餉42蕎麦コロ1夕餉44蕎麦コロ3夕餉45蕎麦コロ4夕餉46蕎麦コロ5夕餉47冷酒1
呑んだお酒は2種で3本、会津酒造、あらばしり吟醸生酒、会津田島で元禄年間に創業した酒蔵です。日光方面に左折しないで真っすぐ走って川を渡った先にある。
これも会津田島、国権酒造、てふ、てふてふ、蝶々、蝶ですよ。
夕餉48冷酒2
日本酒といえば、今回は踏切袂にあるW酒店には行かなかった。
定年祝いで各方面から貰った日本酒、四合瓶がまだまだ残っているからである。
あまり多くて、誰から貰った酒なのか忘れている。その前にW酒店から購入した一升瓶も封が開いてないのだ。
「酒店、心配してねぇか?最近注文がないから」
「大丈夫よ。買わないのに寄ってもしょうがないでしょ」
夕餉49蕎麦寿司1夕餉50蕎麦寿司2
「今日はお稲荷さんじゃなくって・・・」(女将さん)
蕎麦の軍艦巻きだぁ。海苔で巻いた軍艦に、マグロの剥き身、ひきわり納豆が載っている。
夕餉51蕎麦寿司3夕餉52蕎麦寿司4
裏側から見るとこんな感じ。
夕餉53蕎麦寿司こんな風になっている
「かなり前だけど、まだこっち(恵明暗)じゃなくて隣(更科庵)の頃、海苔で巻いた蕎麦を揚げて、その上にウニが載ってたことがありますよ」
「ウニッ?」(女将さん)
もうちょっと正確にいうと、蕎麦をこうやって固めて丸めて揚げて海苔を巻いて、その上にウニを載せたの。ホント初期の頃だったと思う。
実験的な試みだったのかもしれない。
「ウニは高いからそれきり出なくなったけど、笑」
「アタシも何となく覚えている」
「へぇ~」
女将さんは意外そうだった。
そういう巻き物、馬刺を載せたら如何でしょう。
夕餉54盛り蕎麦1夕餉55盛り蕎麦2夕餉56盛り蕎麦3夕餉57盛り蕎麦4夕餉58盛り蕎麦5夕餉59盛り蕎麦6夕餉60盛り蕎麦7夕餉61盛り蕎麦8夕餉62盛り蕎麦9
日頃、駅のスタンド蕎麦ばっかり食べてるので、蕎麦についてどうこう言えない私です。
美味しいのは美味しいけど、それ以上は何も言えないのだ。
私にはもったいない蕎麦だなぁとも思ったりする。スタンドと蕎麦懐石の〆を比較してるんじゃないよ。私の舌では無理だと言いたいだけ。
こうして食べててもかき揚げか揚げ玉、天かすがちょこっとでも欲しいなと思ってしまうのだ。揚げ蕎麦なら山菜天がちょこっと加わるからそれを取り置きしておくか、揚げ衣をたたいて剥がしてプチたぬきにしてみるとか。でも今宵はコロッケだったからなぁ。
コロッケ蕎麦?
いや、そういうのはスタンドでも食べたことがないもの。そこは一線を守ってるつもり。(何が?)
だいたい、蕎麦サラダマヨネーズマシを美味い美味いってすすってるんだからね。
つくづく蕎麦通でなくてよかったと負け惜しみを言ってみる。
何処の産地の蕎麦なんだろう。猪苗代、下郷なら猿楽台地、南会津なら高杖高原だろうか。
夕餉63二次会すぐ終わる夕餉終了後は寝るだけ
宴は終わった。二次会も早い時間に終わった。
この時期なら夜回りに出てみたいところだが、クマ君を鉢合わせするのもヤバいので止めとく。

蕎麦宿2023年春

「山が黄色く見える」
湯野上温泉駅から蕎麦宿へ歩く途中でジャン妻は近隣の山々の風景を見てそう言った。花粉が舞ってるのが見えると言うのである。
「私には見えないな」
「あれ、絶対に舞ってるよ」
私は花粉症じゃないので気にならない。上州転勤が解ける平成25年3月、甘楽町の国峰城を登城したときに花粉症に罹ったが、4月に都勤務に戻って大都会の汚れた空気を吸い込んだら治ってしまった。
2023年の花粉は前シーズンより飛散量が多かったそうだ。ジャン妻は辛そうだ。目や鼻腔だけでなく、皮膚も荒れてきている。
蕎麦宿は単純泉の源泉かけ流しだが、弱い泉質かというとそうでもなくて、アレルギー肌になるこの時期、ジャン妻の皮膚にはキツかったらしい。
顎が「ピリピリする」って言ってる。赤く腫れてる。カサカサしている。
マスクのせいでもある。
「・・・」
「アナタはいいわね」
「花粉症なんてのは現代人が罹るんだろ。私みたいな原始人が罹るわけない」
私は春先になると何でマスクしてる人が増えるのか理解できなかったからね。
宿1宿2
最初は熱々だった。水でぬべないと入れなかった。
しばらくそのままにしといたら温度調整に失敗した。宿入り早々が最も温度が高い。夕方から暮れにかけて地上の気温が下がると湯の温度も自然に下がるみたいだ。
表面が熱々でも底の方がぬるかったりするので、ぬべるのを少なめにして、置いてある湯かき棒でかき混ぜればいいだけである。
宿4
宿3
宿5
料理を運んできたのは長男さんなんだけど、今日は若(次男さん)がいない。厨房には長男さんと大旦那、女将さんも復活して3人体制だった。
若(次男)は何処へ行った?
まさかまた前みたいに出てって別の業種に就いてるんじゃないだろうな。
「厨房に女将さんいたよ」
「悠々自適で引退されたんじゃなかったの?」(ジャン妻)
夕餉1夕餉2
いつもより肉厚の馬刺、言っちゃ悪いが、昨夜の麦とろよりキレイですね。
夕餉3馬刺1夕餉4馬刺2
湯引きした鶏ささみと蕎麦を和えたもの、
夕餉5ササミ蕎麦
ジャン大好物のあさつき、
夕餉7あさつき
蕎麦豆腐に蕗味噌、
夕餉6蕎麦豆腐夕餉8和え物
蕎麦実粥、
夕餉9蕎麦粥1夕餉10蕎麦粥2
蕎麦サラダ、マヨネーズがジャン妻より多め、
「ちょっとそのマヨネーズの量は何よ!」
和え和えしたら和え蕎麦、混ぜ蕎麦みたいになった。蕎麦打ちへの冒涜かもしれないが美味しいのだ。蕎麦サラダには生ビールが合うと勝手に思ってるので小生を追加。
夕餉11蕎麦サラ1夕餉12蕎麦サラ2
夕餉14蕎麦サラ3
夕餉15蕎麦サラ4夕餉16蕎麦サラ4夕餉17蕎麦サラ5夕餉18蕎麦サラ6
夕餉19蕎麦サラ7
和え和えしたら和え蕎麦、混ぜ蕎麦みたいになった。蕎麦打ちへの冒涜かもしれないがこれが美味しいのだ。蕎麦サラダには生ビールが合うと勝手に思ってるので小生を追加。
夕餉20蕎麦サラ8夕餉21蕎麦サラ9夕餉22
無念の形相のイワナ、腹に味噌が詰まっています。
イワナの塩焼きだと「風林火山」で信濃北方の雄、村上義清(演、長島敏行さん)が家臣の須田新左衛門(演、鹿内孝さん)を前にして、骨だけ残してキレイに食べてたのを思い出すな。
動物性蛋白質は馬刺とイワナだけです。この後、揚げ蕎麦で海老天がついてくるかもしれない。
夕餉23岩魚1夕餉24岩魚2
夕餉25揚げ1
ああ、海老天がありますね。他、フキノトウとか。ジャン実家は西側が蕗だらけ。早春の頃にフキノトウを摘んだけど、ジャン妻は天ぷらにするのを嫌がる。
「揚げたわよね」
「ちょこっとだけね」
この項を書いてる日は日曜日で雲ひとつない快晴、ジャン実家に風を入れに行ったら、庭の敷地に群生しているフキノトウが葉っぱを広げて凄いことになっていた。刈ってもマタンゴのようにすぐ生えて来るのだ。
そのジャン実家は建て替えプランが進んでいます。
夕餉26揚げ2
海苔で巻いた揚げ蕎麦、
夕餉27揚げ3
海老天だぁ。海産物があってもいいでしょう。それとも川海老かな。
夕餉28揚げ4
初期の頃は揚げ蕎麦とこれ、里芋を叩いて蕎麦実を塗して揚げたのだけだった。
夕餉30揚げ6
レンコンの磯辺揚げ、前はレンコンの穴に蕎麦の実を詰めて揚げたのが出たけどいつの頃からかなくなった。
揚げ物はこっちの方がいいな。蕎麦がきの唐揚げや蕎麦コロッケよりネタの種類が多いから。
夕餉29揚げ5
蕎麦のお稲荷さん。。。
夕餉31稲荷
長男さんに、ジャン妻は昨年暮れに、私はもうすぐ還暦なのと、同じ会社で定年になるのを初めて話した。
「お2人とも同じ会社なんですか?」
「そう。ずーっと。2人して定年になった。こっち(ジャン妻)は昨年12月で、自分がもうすぐ」
「前から同じ会社でしたかね?」(首を傾げる長男さん)
「ウン、大旦那さんと女将さんも知ってる」
「へぇ」
「公私混同しまくりですよ。オラ、もう帰るぞ、とかね」
「笑」
長男さんは厨房に戻って聞いたらしい。
「知ってました。知らなかったの自分だけだった」
旅館業って何処もそうなんだろうけど、彼ら(長男&次男)にしてみりゃ、ずーっと母屋でも宿でも家族といるわけだからなぁ。気が詰まるだろうに。
夕餉32蕎麦1夕餉33蕎麦2夕餉34蕎麦3
〆の盛り蕎麦、普通盛り、キュウリの漬物がついてきた。
駅ホームの蕎麦ばかり食べてる私は蕎麦通でも何でもないし、普段あまり本格的な蕎麦屋さんに行かない人です。美味しい蕎麦といえばこの宿の蕎麦しか知らないのである。
夕餉35蕎麦4漬物1夕餉36蕎麦5夕餉37蕎麦6夕餉38蕎麦7夕餉39蕎麦8
夕餉40蕎麦9
夕餉41漬物1
夕餉42漬物2
19:30には終わる。空いた蕎麦のザルその他は台車に載せて廊下に出すのです。
残った2合瓶と漬物で軽く二次会、それもすぐに終わってしまう。
夕餉を兼ねた宴の会話は今後のことですね。
いつまで勤めるか。
どう勤めるか。
何を目標にするか。
誰に引き継ぐか。
あ、それと、実家の建て替えのハナシが出たな。
宿11宿12後は寝るだけ
あとは寝るだけです。この時点で20:45ですよ。
他の客室の方々は何して過ごしてるんだろ。
朝3
朝1
宿入りした昨日午後より湯温が下がっている。
源泉かけ流しって難しい。F山温泉やどっかの木ならいつも安定した湯温なのに。
こういうことを言う辺り、自分でも温泉フリークじゃないなと思う。
朝4朝5
私らが泊まった恵明庵は寝室が2階になっていて、窓を開けて見下ろした鉄路を走る会津鉄道、
会津鉄道はダイヤ減したので、裏手の踏切の音が鳴る回数も減った。
ガ1ガ2ガ3ガ4ガ5
ガ6
廊下をドスドス歩く音が朝餉の合図、F山温泉みたいに内線は鳴らないし、どっかの木みたいに給湯を止めて「下りていらっしゃい」でもない。
ジャン妻が「これぞ宿の朝餉」と絶賛する朝餉が一気出しで並ぶ。
朝餉1朝餉2
具だくさんのけんちん汁、
朝餉3けんちん汁1朝餉4けんちん汁2
朝魚はカレイの煮付とブリ大根、昨夜若松市内の麦とろでもカレイが出たな。
おや?卵焼きなんて初めて見たぞ。
朝餉11カレイ煮付け朝餉5ブリ大根1朝餉6ブリ大根2朝餉7ブリ大根3朝餉8ブリ大根4朝餉9ブリ大根5朝餉10ブリ大根10
朝餉12青物
朝餉14蕗と牛蒡と蒟蒻
朝餉15朝餉16
朝餉19
宿の敷地内には見当たらないけど、どっかにあるらしい小屋で鶏が産んだ卵、TKGでグチャグチャになります。
朝餉17朝餉18朝餉20グチャグチャ朝餉21
朝餉が終わったのが8:30前、まだ1時間以上も寛げる。これがどっかの木だと食後の珈琲やらデザートであまり時間の余裕がないでしょう。
くるまのお客は出払ったようだ。私らは大旦那の運転するバンで駅まで。
朝2
「ええっ、〇〇さんもう還暦ですか」
そうなんですよ。
「自分は7●になりましたが、そうですか還暦ですか。7●になると前より疲れますなぁ。す~ぐ横になりたくなっちゃうし。」
「もう2人の息子さんが立派に継いでるみたいだから」
「いやぁ、それがですねぇ。息子(次男)が●●●で・・・」
「えっ!!」
大旦那の運転
向こう2ヶ月は満室続きだそうである。
でもキャンセルは出るって。
この宿、最近はYouTubeでも幾つか動画がUPされてるんだ。だから混むんだよ。TVと違って繰り返し見れるから相当な宣伝効果があるみたいである。

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