2023/05/10
中町フジグランド他
郡山発17:15、会津若松着18:30、
改札を出てジャン妻がホテル予約メールを確認したら、駅前のフジグランドじゃなくて七日町の野口英世通りに面した中町フジグランドだった。
タクシーを待ってホテルへ向かい、チェックインしたら部屋にデカいあかべぇが鎮座している。夜通し不寝番をしてくれるらしい。
こんな旧いホテルだったかな。壁が薄いのか、隣の声が聞こえるのよ。隣が聞こえるってことはこっちの声も隣に聞こえるってことでさ。隣で男女の睦事でもやられたらカナワンな。
で、麦とろに行って、戻ってきて、酔ってはいるけどフロント掲示してある朝食写真(イメージ)を見たら、どうしても期待できそうには見えないのね。和食も洋食も。
いいや期待できなくても。ネタにすればいいやって思って寝たのです。
眠りにつく前に思った。このホテル、前に泊まったことはあるが、確か後悔して、もういいや、他にしようって思ったんじゃなかったかなぁ。
朝が来て、外の景色を見てみたらこんなロケーションで、
絶句しました。まぁ酔っ払って寝るだけだからホテルのお向いんが何でもいいんだけど。廃ビルかねこれ。
長期滞在だと気が滅入るな。開けた窓の桟も剥がれかかっていたしな。
1階の朝食会場に行こうと支度していたら、隣の部屋からカラカラカラカラ音がするんですよ。トイレットペーパーの音なんです。もう冗談じゃないよね。
だがまだ続くのです。朝食会場に向かいます。
いやぁ、ダダっ広いねこれは。
無駄に広いね。昭和の頃の団体旅行最盛期のままなんだと思う。
窓の外は駐車場になっていて丸見えです。
学校給食で働いているようなオバちゃんが元気印で持ってきた重箱膳、長い箱が2段重ねになっていて、パカッと開けたら、
品数はある。ボリューム感があるようにも見えるが、全部が作り置きで冷え冷えのお惣菜たちでした。
焼き魚は皮が剥がれてカピカピ、豚肉の焼き物もカピカピで脂が固まってるし。
ホテルのバイキングに慣れると逆に興醒めしてしまった。
こづゆ、丸麩なんだ。麦とろや蕎麦宿で出されたこづゆには麩なんて入ってなかったぞ。丸いのは大豆だったし。
味噌汁も冷めていて、具は私の苦手な茄子だった。
せめてもう少し温めてあったらなぁ。
「ありがとうございましたぁ」
「お気をつけて行ってらっしゃいませぇ」
オバちゃんたちのそのひと声で救われたよ。フロントも感じはよかった。旧い、ボロい、壁が薄い、とかイロイロ言われてるんだろうけどね。
お腹一杯になったかというとそうでもない。何故かな。昨夜の麦とろの肴がヘルシーだったからかな。
部屋のあかべぇ君のアタマを撫でて、
「世話になったな」
「旧いホテルでごめんなさい」って言われたような。
会津観光拠点のひとつでもあるのだから、もう少し手入れをして頑張った方がいいと思います。
蕎麦宿に入る前の午前中の時間潰し、鶴ヶ城本丸に向かうこの道は郭内に乱入した新政府軍が大手へ向かって攻め入った道ではないか。そして北出丸で八重さんたちの反撃を受けるわけだ。
宮泉酒蔵や西郷亭を過ぎて本丸内に入るわけですが、途中にあるラブホは何とかならんのかと思う。
外人さんが多い。大陸、半島、島の人々、インバウンドの復活だろう。見に来てくれるのは有難いけど誰もマスクなんかしてないですね。
前を歩いているグループさんが突然立ち止まって自撮りしたりするもんだから、すぐ後ろを歩いてるこっちは躓いたりする。
ジャン妻は焦れて、私を置いてサッサと追い抜いて行ってしまった。
「早く来なさいよ」
「何でさ?」
「人が多いのがイヤなの」
多い人の中には私らも含まれてるんだぞ。
天守は見上げただけです。入ってません。令和になっても会津が訴える観光や史観は戊辰なのです。
二の丸、三の丸に行きたかったのだ。今まで足を踏み入れたことがなくて。直に行ける廊下橋が工事して歩けないので一旦公道に出て県立博物館方面へ迂回したのですが、その博物館と球場、競技場が三の丸だった。
圧巻だったのは二の丸の空堀、
石垣よりも、白亜の楼閣や天守、櫓よりもこういう土でできた塞に萌えます。
「これ、水が干上がった堀じゃないの?」
「・・・」
二の丸の土塁を見て、博物館で時間潰したのですが、特に興味を惹くものはなあった。WC借りに入ったようなものでした。
博物館の東にあったのがこれ。
これの何処がどうなって堀なんだろう。
あかべぇバスで若松駅に戻ろうとしたけどバスが来ないのだ。
ラッキーなことにちょうど通りかかったタクシーを捕まえて若松駅へ。
そしたらジャン妻が突然、ラーメン食べたいと言い出して。。。