2023/11/17
SL
高速バスで東京湾を横断しています。
突然、振って湧いた案件で、海を渡って下総方面へ行かなきゃならないのだ。
バス転手は私よりいいトシした小柄で禿げたオヤジ、結構なスピードで飛ばすし追い抜くし。左右横に揺れるのだ。よく報道されるバス事故の報道を思い出したりした。
前方の座席は視界が広くていいけど、前のくるまに接近したり追い越し車線に入るときや、走行車線に戻るときは自分が運転しているかのような緊張が伴う。
木更津方面へ向かう左の側線に入って東京湾を渡る。
トンネル内走行は長く、トンネル事故の洋画、S・スタローンの「ディライト」を思い出したりする。
海ほたるはスルーした。
バスは大型車の間をスイスイすり抜けていく。
周囲の大型車と同じサイズのバスで間をすり抜けていくのを見てると、前後や横の間隔がそんなにない。魔が差して左右にブレたら接触、横転するだろう。
高速バスは金谷、袖ケ浦を経て、JR木更津駅東口に着いた。
橋上改札に上がってダイヤを見たら、1時間に3本しかないじゃないか。
今の時点で帰りはどうしようかと考えた。高速バスとJR横須賀線~総武線とどちらにしようかなと。
前者のリスクは自己渋滞、後者のリスクは運転見合わせ、どっちもどっちだなぁ。
まだアポまで時間があるので、駅から近い周りをサッと見て廻った。
東口は飲食店がこれと吉野家しかなかった。
なんだ。メニュー見たらJR系の、何処も同じモノ、同じ味、だね。
西口に廻ってみたら、こんな店があって、
またこういう赤い暖簾に白いフォントの店かとお思いでしょう。これしかないんですよ。
店名がよくわからない。赤いフォントのSLの左に、よく見ないとわからないのだが「SL」とある。
SLつけ麺?何のことか?SLったら蒸気機関車だが、それにつけ麺とは何だ?平成生まれは未だしも、令和に生まれた子はSLなんて知らないまま成長するんじゃないか。
入口が左右2か所あるみたいだ。暖簾は左しか架かっていない。右は出口専用なのかな。
他に選択肢がないので入ったのよ。
野太い声で「いらっしゃぁい」と言われた。声の方向を向いたら授業員は屈強の男性3人、いずれも初老の域だ。
店内はだいたいこんな感じ。広い店でなるほど入口が2か所あるのも頷ける。
先客が2人、2人、1人、計5人いて、うち女性客が2人、そのひとりは制服着た女子高生でしたよ。年配の男性といたから父娘かな。教師と生徒だったらヤバいよな。
まさかパパ活じゃないだろな。20代の女性社員を連れて店舗見学に廻ったときに、出向いた店舗の従業員から「ジャンさんがパパ活してる」って悪い冗談が広まったことがある。バカヤロウと一喝した。
メニュー写真がボンヤリして見難い。ちっとも美味しそうに見えないぞ。
2つの入口の真ん中の壁に券売機があるのです。
料理写真もそれしかないので券売機で見定めるしかないのだが。
チャーハンセットはチャーンと半ラーメン、そのリバースメニューのラーメン&半チャーハンは無かった。
半チャーハン単品があって「半チャーハン始めました」の但し書きが貼ってあった。
SLつけ麺はカッコ書き(五目あんかけ)のつけ麺なのがわかった。SLラーメンもそう。カッコ書きで(五目あんかけ)とある。
何でSL=あんかけなのかわからん。
ロースラーメン、味噌ロースラーメン、ロースつけ麺、味噌ロースつけ麺、トッピグにロース揚げがあるから、おそらくは排骨麺の骨無し肉でも載ってるんじゃないかなと推測する。
他、やっさいラーメン(醤油)、もっさいラーメン(味噌)、やっさい=野菜、もっさい=???
割高だけどラーメン&半チャーハン、1100円でいきましたよ。券をカウンター上に置いた。
厨房の3人男性は存在感がアリ過ぎである。
調理場が丸見えで「俺たちの調理ショーを観ろ」ってな感じ。忙しそうだ。
やや緊張感ある厨房だ。ひとりでも女性スタッフがいれば多少は和らぐのだが。
屈強の男性3人の番付が気になった。3人とも同格に見えたが、2人対ひとりの関係は2人の兄弟子とひとりの弟弟子とみた。
ラーメンは特に言うことはない。昔ながら系としか言いようがない。東京ラーメンなのか、ご当地千葉系なのか。
業務感やインスタント感がプンプンするスープと黄色い麺だった。
よかったのがチャーハン、パラパラとしっとりが微妙に同居していた。控えめな味付けでレギュラーサイズでも飽きずに食べれるだろう。刻んだナルトの食感がいい。
でもこの店はロースラーメンや、店の冠でもあるSL麺をオーダーしないと真価がわからないかもしれない。それをオーダーしないで「何でSLっていうの?」は聞けないな。
店を出て、距離を置いて撮ってみた。
旧い公団の下にあるかの如く錯覚したが、実は木更津駅の下に入ってる店なのだ。テナント料はJR東日本に支払ってるのだろうね。
贅沢にも駅の下1階、全てを占拠している感がある。暖簾と入口が2つあるのは、もとは別の店だったのを中をブチ抜いてひとつにしたってことはないかな。
この東京湾横断がしばらく続くことになる。