2023/11/19
SL
今日は東京湾を渡った先の現場でトテモ大事なポイント日なのだ。
行政の立ち入り検査が入るのだ。私は立ち合わなくてはならない。無事にOPENできるかどうかは今日にかかっている。
上からは立ち合い時間に間に合うよう念を押されている。JRだと距離が長く、いつどこで運転見合わせになるか懸念があるので、ショートカットで海の向こうに渡ろうと高速バスに乗るべくSOGOの下にあるバス乗り場にやってきたら、
夢の国に向かう若者たちの大行列であった。
「最後部はこちらでぇす」プラカードを持った職員が絶叫している。その絶叫男、前回もいたな。
誰がどう見ても夢の国に行きそうもないオヤジに「どちらへ向われますか?」聞いたりしている。
私は誰何されるのが癪なので自分でバス乗り場に向かって歩いた。
夢の国の先、18番にいる。
こっちは空いてる。夢と現実の違いを感じた。
私は夢の国に用はない。そもそもジャン家には夢の国は存在しないことになっている。私が若年の頃にやらかした過ちのせいである。
今日の高速バス運ちゃんもやたらとチェンジングレーンを繰り返した。
3車線のいちばん左からいちばん右に1回で斜めったり、その逆だったり、まぁ揺れる揺れる。そこまでして定刻に間に合わせないといかんのかね。
駅東口でバスから降りた。立ち合いの時間まで何処かで潰さないといけない。
だが、ローカルな駅前はシャッター商店ばかりで、テレワークブースなんかあるわけない。
駅前にある市役所の自習室&ワークスペースで執務してたら係員が来て、
「今日はイベント準備があるのでご利用できません」
そう言われ、そこから追い出されてしまった。
この追い出され方が東京本社の職員たちに物議を醸したらしい。アヤしまれたとか、ヘンな人に見られたとか、後で心ないことを言われたよ。
じゃぁ仕方がない。早いけど先に昼を済ませよう。ここしかないのが哀しいが。
券売機で焼肉定食をOn、ピーガッチャン、
今日も男性3人で兄弟子と弟弟子、威張り腐った兄弟子ではない。業務指示の合間に交わされる私語は男同士で対等、平等の関係を伺わせるものだった。
弟弟子さんから「テーブル席でいいですよ」と薦められたが、固辞してカウンター席にいる。そういう人間模様が見られるからである。
店内の人間関係、力関係を見たくない店や聞き苦しい会話する店もあるけどね。シフトの不満とかアイツは仕事しねぇとか。向こうの言語でけたたましく喋るとか。この店の夜は知らないけど、昼は硬派で漢らしさを感じる。3人がお互い相手を尊重している。
店内はまたラジオの人生相談が流れていた。浮気、相続、家庭内や親族内のいざこざ、反抗期とか、他人の揉め事や不幸を電波に乗せて聴衆率を稼ぐ長寿番組である。
スープを飲んでみた。何だか胡椒っ気のあるスープだった。このスープをすすって、この店のラーメンを食べたい気になるだろうか。
ラーメンは初回に食べたな。あまり印象に残ってないが。
う-む、何かオカしいぞこれ。
こうやって真横から見るとわかる。焼き炒めた豚肉&タマネギと、その下に別の野菜が敷いてあって二層になっている。それでいて下の野菜類が何だか生っぽいのだ。
豚肉とタマネギとモヤシを摘まんでみる。焼肉定食と謳ってるから焼いた肉プラス千切りキャベツ、あったらウレしいマヨネーズを勝手に想像したのだが、予想外のモノが出てきた感がある。
一応は豚バラ肉、牛肉なんて期待しちゃいないよ。悪い肉じゃない。むしろいい肉だと思う。新橋の「天下一」の豚肉はイマイチだったなぁ。
ピーマンが出てきた。「応援のピーマンでぇす」と呟いてみる。(ピタゴラスイッチ、100gに挑戦、から)
下に敷いてある野菜類を摘まんで食べたらやっぱり冷めてるね。これは炒め置きか茹で置きか。むしろ後者じゃないかなぁ。上の具と下の具が全く別ものなんですよ。
それでも焼肉定食と謳った焼肉なので、タレはたっぷり皿の底にたまってたが、敷いてある野菜類、特にキャベツから出た水分で薄くなってるのと、何か酸味を感じたな。まさかポン酢じゃないよね。
必ず出てくるキャベツの芯です。
これは焼肉定食の焼肉というよりも、肉野菜炒めの分離バージョンですな。茹で野菜の上に載せた肉炒めだね。
券売機には肉野菜炒めもある。今日のこれを一括して中華鍋で炒めたのがそれじゃないかなぁ。
さてさてご馳走様でした。これから目的地へ向かうのだが立会まで時間があり過ぎるので、さっき追い出された施設の1階にあるフリースペースで時間を潰した。
そのフリースペースは固い木のベンチ椅子だけでテーブルはない。「間隔を空けてお座りください」の貼り紙が鬱陶しいったらありゃしない。東京との温度差を感じた。都内にはもうそんな注意書きはないしな。
そこに行き場の無いひとたちが20人くらい集まっていた。何人かはお握りやらパンやら齧ってた。
私は木の固いベンチに座ってメールで指示飛ばしたり、送られた議案をチェックしたり。
その議案なんだが。明日13人部下の会議の議題で「ジャンさんがいなくなったら、私たちだけで如何にすすめていくか」なんだそうだ。
私は当事者なので会議には出ないが、座長である13人のひとりから送られた議案を見て筆を入れた。
「俺の首を如何に獲るかに変えろよ」、
「そ、そんなこと言えません」、
アタフタする議長がかわいかった。
「部下の心を弄んでどーすんのよっ」(ジャン妻)
午後の立ち合いは上手くいった。これで無事にOPENに漕ぎつけることができる。あとは後続部隊の仕事である。
でも会社からあまり労われたとはいえない。知らない場所での待ち時間、手の内がわからない行政、現地採用で初めて会う従業員たち、そういうのは私なんかでも多少は緊張するものだが、労いは殆どなかった。自分の業務なのでできて当然なのである。
マジメな私は直帰しないで帰社した。陽は西に傾いているとはいえ、まだUpする時間帯じゃない。
夜は上手くいった祝杯を挙げようとしたのだが、ママの手書き黒板メニューの店が臨時休業だったのである。何があったのか?