2023/11/07
後を継ぐ者
主任たち13人の月イチ定例会議はひとりずつ持ち回りで座長を務める。私は13人の殆どと業務上ではツーカーで、指示命令に関しては関係が構築されてると勝手に思っています。エッヘン!ふんぞりっ!
今月の会議座長は私が最も懇意にしている筆頭格だった。その者が提案した議題は昨日記事でも言いましたが、
「ジャンさんがいるうちに、アタシたち全員が出来るようにしないと・・・」
今日は大船にいます。
改札で待ち合わせると私がヘンな登場写真を撮ってダダン!ダン!ダダン!の効果音を入れるので、大船ルミエを出て湘南モノレールの改札辺りで待ち合わせした。
ジャン妻の部署では今宵、飲み会があったらしいが、
「来ますか?」
幹事からいきなり言われたのにムッとして、出ないでこっちに来ちゃったんだと。
「急に言われてもさぁ。事前に誘えよっての」
「コロナ禍前だったら飲み会のお誘いってそういうものじゃないの?員数合わせか?」
そう言ったらイヤなカオをした。ホントに数合わせだったのかもしれない。
既に今日のおとおしが出ています。酢の物のような、胡麻和えのような。噛むとポリポリ音がします。
「アタシ、こういう味好き」
ところがジャン妻が目の前の大皿、蕪そぼろ餡かけをオーダーしたもんだから、ビールに合わないのに先に出てしまったじゃないか。
串もの、私がオーダーしたのは鶏ネギだけで、やまゆりポーク、うづら、山芋、ぜぇんぶジャン妻のオーダーですよ。私の提案したもの、私の嗜好、好みは殆ど採用されなかったのだ。更には、
「餃子食べていい?」
ダメとはいえない。今日の餃子は5個のうち2個がくっついちゃって、箸で引き離したら破れ餃子になっちゃったが味はいい。
中の具もところどころ味がマバラだが、そこは手造りの証ということにしておく。
今宵はジャン妻に主導権を握られた。
ポテサラはまだしも、私の食べたいものが却下、却下、却下、辛うじて煮込みオーダーがこの後で出てきますが。
さて冒頭、13人のひとりが会議の座長で「ジャンさんがいるうちに、アタシたち全員で出来るようにしないと・・・」ですが、私が在職しているうちに13人が決起して、私がいなくても自分たちだけでできるようにするわけですよ。
これまで何かあれば「ジャンさんがいるから大丈夫よ」だったのがそうでなくなる。やっとケツに点火したかと。
で、会議前にその座長と2人して、私が抱えて13人に振っている業務の棚卸を行ったのだ。
ひとつひとつは別に難しくないのだが、種類がこんなにあったのかと自分でも驚いた。自分って仕事ができる人だったんだと自惚れもした。
昨日がその会議だったのだが、私は群馬出張を理由に逃げています。出なかった。
「アナタ会議に出なかったの?」(ジャン妻)
「出ます?と言われたけど断ったよ。当事者がいたんじゃぁやり難いだろう」
「ああ、それもそうね。で、どうなったの?」
「何人かに聞いたんだが。まだ私の首を獲るまでには至らないらしいよ」
いつか来るであろう私が社を去る日、Xデー=私次第なのである。そこから私不在で13人の合議制がスタートすると。「まだいるでしょ?」みたいになったんですよ。
「何だかふわふわしてあやふやに終わりましたって言われた」
「ふぅん」
私に「いつ会社を去るか具体的に日を決めてください」かなぁ。それを目標に習得しますから。そういうことかもしれないぞ。
それだけだと追い出すみたいなので「でもなるべく長くいてください」という情が絡んだようでもある。
「いいです。もう要らないです。いつでもお辞めになってください。ってのはならなかったらしい」
「そういう人はいないでしょ」
「こないだも言ったかもしれんが、これって謀反かな?」
「謀反じゃないでしょ」(ジャン妻)
「下剋上かも。13人は反乱軍だな」
「下剋上ってほど年が離れてるかな?」
言ってる比喩が極端だが、私は座長を務めた者に「お前さんが私のクビを獲れ」って言っている。そヤツはビックリして「そんなつもりじゃありません」とアタフタしてた。
「可愛いるヤツだ」
「楽しんでない?」
「楽しんだっていいジャン」
締めは明太うどん、
「ひとくちちょーだい」(ジャン妻)
あげたけど、この人は立ち食い蕎麦スタンドでひとりで食べたことのない人なので、1杯のうどんを分け合うというのが如何に店にとって迷惑なのを知らないのだ。餃子をシェアするのとは違うよ。
「美味しいわね」
そうだろ。私も久しぶりに食べたが何処のうどんだろう。コシがあって美味しい。
「玉子の黄身が混じってる」
それ、言われて初めて気づいた。白身はどうしたのかな。店の若い衆が飲んじゃったかな。
今日は懐メロBGMの音が小さかった。
中森明菜さんの「少女A」、渡辺美里さんの「マイレボリューション」、松田聖子さんの「スイートメモリー」、よく流れてる歌ばかりだったが、この店で初めて聴いたのが2曲あって、
いい女にはForever 夏がまた来る
鳴かないでマリア いつかまた逢える
誰かれ恋すりゃ悲しみに濡れ
MELODY サザンオールスターズ 1985年
昔ママがまだ若くて 小さな私を抱いてた
月はもっと遠くにあった頃
工場は黒い煙を吐き出して
町は激しく この娘が大きくなるのを祈ってた
「アナタがやってる仕事って美味しい仕事だと思うけどねぇ。何で誰もやろうとしないのかしら」
私もそう思う。現場の為にやってるからそこには感謝と労いがある。
「13人の他に、アナタの後継者になりたいって言う人はいないの?」
「さぁ、どーだろ」
そういう人がいるかな。でも将来的に会社が私みたいな立場の者を置くかどうかはわからない。
「やっぱりアイツしかいないな」
今回の座長さんである。彼女も13人のひとりだが、そういう議題をUpして声を挙げたことで、俄然、私の後継者候補としてアタマひとつ抜けた感はある。
教えなきゃ。鍛えなきゃいけないぞ。
そしていつか未明に我が家が軍勢に包囲され、旗印を見たら、
「アイツか」
「是非に及ばずって?、笑」
その日を待ってる自分もいるのである。
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コメント
No title
「来ませんか?」なら分かるけど「来ますか?」っていうのは来たければ来ても良いよってことですから。
2023/11/08 06:59 by ひざげり URL 編集
No title
私はそういうの鈍感なのですが、せめて「良かったら来ませんか?」ですよね。
「人数足りなくなったので」って言われたこともあったかなぁ。
今は嘱託ですが、管理職にあった頃はお誘いに対して「お財布かな」「会費が足りないのかな?」と身構えたりもしましたよ。
コロナも5類になりましたが、忘年会をやるのかろうか。微妙なところではありますね。
2023/11/08 08:10 by ジャン URL 編集